写真撮影:中山景太写真スタジオ事務所 |
好きなものがはっきりしている方。 華さんに初めてお会いした時、それが強く印象に残りました。 中山景太写真スタジオ事務所のスタジオに撮影見学に行った際、その日のお客さまだったのが華さんでした。 「これ好き。」「こっちの方が好き。」 明快な応えはとても気持ちが良く。 多くの自問を繰り返してきたからこその、今のそのお姿なのだろう、と、憧れにも似た気持ちを憶えました。 会話の中で「私はデザイナーなんです。」と話したことをご記憶いただいていて、後日、中山さんを経由してご連絡をいただいた時はとても嬉しかったです。 花を抱くそのお姿に、 「お花が好きなの。」 華さんはそう素直におっしゃっているだけなのですが。 美しいものを素直に「好き」と言える、その尊さ。当たり前のようで、しかし心の底から大切にしたいことです。 正直な華さんがチラシで表したいものは、私にはすんなりとイメージができました。 再び中山景太写真スタジオ事務所に、チラシ用に写真の撮り下ろしを依頼。撮ってもらいたいイメージを伝え、華さんへの光の入り方を調整していただきながら撮影は進みます。 人物撮影を“物撮り”にしない、中山さんはさすがの心配りで、華さんならではの柔らかい表情を引き出してくださり。 おかげさまでイメージしていた華さんの写真が撮れました。 その写真を軸に、華さんがお話くださった“鍵”となる要素も取り入れながら、今の私が創り出せるめいいっぱいのものは表させていただきました。 文章やなんだの“情報”として調整できるものは、できる限りイメージに沿った調整を意図的にしていきます。 それだけでもなく、 意図してできるものでもない部分でまでも、華さんが伝えていきたい世界観を感じ取っていただけるものに仕上がっていたなら、私という人間がデザイナーをやっているその冥利に尽きます。 見えないエネルギーを意識外の部分でも感じてもらえるデザイン。 温度や、光とその奥にある陰。 陰があるからこそ輝きも増します。 誰もが自分を愛せるように想う華さんを、応援しています。 やわらかい印象にまとめるにあたり、漢字の多い華さんの文章は、調整を加えるべきか迷うところでした。 しっかり真面目に生きてこられた華さんの一面。 愛すべくその一面は、大切にそのまま活かしました。 小さな不調和さえ、それがあってなお、人の心を掴む要素になり得るのだと思います。 写真撮影:中山景太写真スタジオ事務所 ご尽力無くしてこのチラシは完成し得ませんでした。ありがとうございました。 |