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特記ないイラストはopenness-designにて制作



おさや糸店 様 広告デザイン制作 [2023年]
B4広告デザイン
ご依頼主:おさや糸店



写真撮影:中山景太写真スタジオ事務所
撮影協力:コミュニティカフェかがよひ
STEP☆UP Dance school



愛知県岩倉市で長く長く手芸用品店を営むおさや糸店 様。
町の人がつながる拠点のひとつともなっている場所で、私も岩倉市に住み始めの頃に出会うことができ、ここからさらにいくつものご縁を持たせていただきました。
社会全体のことを俯瞰したその思考回路にはいつもハッとさせられています。
今回、“手芸店”としての広告を、雰囲気を一新して打ち出したいとのことでお声かけくださいました。(こういう時に、小さな個人事業主にご依頼くださることからして、おさや糸店社長の次世代への配慮を感じます。)

視覚的アピール重視の傾向がよりいっそう増している昨今。写真を全面に出した広告をご希望。
中山景太写真スタジオ事務所と連携して、“手作りのある暮らし”のイメージ写真を撮影していきます。
おさや糸店2階にある「コミュニティカフェかがよひ」。その一角に撮影スペースを確保させていただき、モノの配置や光の具合をセットして撮影。カフェスタッフの方も、長時間にわたる撮影を見守ってくださいました。




[左]撮影風景。モノを魅せることは中山景太写真スタジオ事務所にお任せです。

[右]色とりどりの毛糸を前に、組み合わせに沼り中。毛糸のボリューム感なども種類によっていろいろで、組んでは撮ってみて、また組んでは撮ってみて…を何度繰り返したことでしょう。結局、「よし!これで!」と最後に決めた組み合わせの、ひとつ前の組み合わせの写真を採用しました。




複数ある撮影の中で、撮影対象の活動時間が夕方のみというものもあり、娘も同伴。遊ぶものを自分でカバンに詰めて準備しました。“お仕事するお母さん”へのお付き合いは慣れたものです。


針仕事が好きな私には、おさや糸店様からのご依頼は大変心躍るものでした。
ラフ画の段階で全体の配色バランスなどまで考えてはあったのですが、撮影現場でより良い画を求めようと試行錯誤する私に、ご意見を出して共に考えてくださったおさや糸店社長とカメラマンの中山さんには感謝です。

広告に掲載のQRコードが一定の距離を保っているのはおさや糸店社長のご要望からです。
デザイナーとしてはつい情報をカテゴリ分けして集めたくなるのですが、QRコードを集めて載せると、読み込む際に、目的のQRコード以外を何かで覆う必要がありますね。その“プチ手間”を無くせるように、「QRコードは散らしてほしい」とご要望でした。
“そうしたいと思う目的はなにか”意図をお伝えくださることで、その意図をしっかりと汲んでデザインに反映することができます。場所を散らし、関連付いた写真にQRコードを添えました。

他、いくつかの「こうじゃない」というご意見が上がりました。その都度、おさや糸店様の望んでみえるイメージに一歩一歩近づいていけたと思います。始終正直に伝えてくださったことは、ご希望のイメージで完成させるために必須のことでした。

ご依頼いただくデザインは私のものではなく、ご依頼主さまのものとして制作しています。
「違う」と感じた際には、必ず、正直にお伝えいただくことが、結果として私の幸福にもつながります。
カタチの無いものをカタチにしていく過程で、「イメージしているものと違う」は起きて当然のことです。または「イメージしたように作ってもらったけども、なんか違う。」も、当然起こり得ます、イメージしたものがカタチになって目の前に現れることで、そこで初めて“違和感”を覚えるというのも、どうしてもあるのです。
モノづくりに携わる者、制作過程でゼロ地点に戻ることは避けません。
「違う」と気付くこともまた前進の一歩。
その心づもりで制作にあたっていますので、制作物の所有者としてしっかりご意見を出してくださいませ(*^ ^*)

イメージが固まってくるまではラフ画で案を提示していきます。ラフ画の段階でガシガシご意見を上げていただいて、ブラッシュアップしていきましょう。

ご自身のご意志をしっかりとお持ちのおさや糸店様。今回もはっきりとした意思表示をありがとうございました!


完成までに提示したラフ画の一部。この背景に、ノートに描かれたアイディアスケッチが膨大にあります。


今回のメインキャッチコピー“手作りのある暮らし”は、『月刊トッピィ』に掲載されたおさや糸店様の広告からそのまま継承しました。意を得ている素晴らしいコピーを創られたトッピィ編集部の方々に敬意を表すと共に、いくつかの画像素材を快く使用承諾いただき、ありがとうございました。


完成した広告は愛知県図書館に設置されている雑誌『NHKテキストすてきにハンドメイド』最新号のカバー裏表紙に掲載されているとのことです。 いくつかの図書館で取り組まれている「雑誌スポンサー」という制度で、対象となる雑誌の年間購読費用を負担することで、その雑誌の最新号のカバー等に企業名や広告を掲載できます。
画期的な制度ですよね。
こういった機転の利いた制度に率先して参加していくおさや糸店様がまた好きです(*^ ^*)






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